漏水調査方法
漏水調査における各種方法、技術的用語についてご説明します。

漏水調査工法-弁栓音聴
弁栓音聴
作業方式
弁栓音聴と呼ばれ、簡易に実施出来る調査法です。
水道用の音聴棒を用い、弁栓へ伝播する漏水音について聞き取ります。


特性
弁栓を通じて聞こえる漏水音の状態から、漏水地点が弁栓の近く(又は遠く)といった距離的推測を行います。
聴覚が主体の為、調査員個人の技量が関与します。最低使用流量時など比較的流量が安定し、ノイズが少ない状態での実施が望ましいと言えます。


考察
<音聴棒>
1〜2m前後の専用の金属製の探知棒です。先端部を弁栓に当てて聴音します。

<弁栓部における漏水音>
漏洩口付近では管内圧力の作用によって、噴射される水量と管欠損部の形状が摩擦し特有の可聴音が発せられます。これら漏水音は管材質及び水中を伝播し、付近の仕切弁や消火栓、給水栓へ到達します。



漏水調査工法-路面音聴

路面音聴
作業方式
路面音聴とよばれる、一般的な調査方法です。
管が埋設されている地上面に対しハンディ式の調査機器をあてがい、漏水箇所から地上へ伝播する漏水音を聞き取ります。

特性
調査上の障害要素として、雑踏音や他企業管の硫化音などがあげられます。
最低使用流量時など比較的流量が安定し、ノイズが少ない状態での実施が望ましいと言えます。


考察
<漏水音>
漏水に伴い物質間の摩擦から派生する可聴音を意味します。ピンホールから漏水している「サッサー..」というささやく様な音、大口径管なら「ドー」と路面全体に響き渡る音など多様であり、流水音・水勢音・衝撃音等があげられます(100〜2000Hz程度)。
<最大感度点>
漏水音が最も高く観測された地点を意味し、理論的には最大感度点=漏水位置直上と定義できます。
<漏水検知時の帯域の目安>
・給水などの小口径樹脂管(HIVP20φ程度 300Hz)
・消火配管などの金属管(50A程度 600Hz)
・送水管などの大口径管(800Hz)
※弊社実地データより

漏水位置を的確に検出する為には、地下の共鳴、雑踏音、擬似音などの精査判別を要します。弊社では各現場においてサンプリングを行い、調査員の技術品質の向上及び維持に勤めています。




漏水調査工法-電子音聴

電子音聴
作業方式
電化された感振棒を用い、デジタル式による音圧測定並びに聴音を行います
実際の作業では埋設面よりボーリングを行い、感針部を埋設管の管天付近まで貫入し計測します。


特性
きわめて感度に優れる為、弁栓部及び伝播効率が低い状況下での測定に有効です。



考察
土中貫入における測定は精度的な調査が可能になると共に、地上の機械音や雑踏音の干渉を受けにくい点でも有効な方法です。
弊社では地下5M程度まで深照可能です。



漏水調査工法-相関法

相関法
作業方式
相関法とよばれる機械演算主体の調査方式です。
バルブなどの管上にピックアプセンサーを設け、各センサー間に帰着する漏水音の返り時間差から、漏水位置について距離表現を行います。


特性
人孔内など弁栓部での作業が主となり、地上での走査作業は不要です。
測定に当たり、配管長、口径、配管材質など管路情報が必要となります。


考察
・管路情報の設定び測定環境によって演算結果が左右されます。
・実際の管路には、漏水地点以外から発せられる機械音、漏水音を上回る音圧の他企業管の流下音などの干渉を受けている可能性もある為、総合的視点にもとづく診断を要します。




漏水調査工法-

漏水調査工法作業方式
従来の調査方式では漏水箇所より生じる一般の可聴音(漏水音)を捕捉していますが、当工法では低周波が捕捉対象となります。

特性
漏水地点における低周波の指向性から干渉を受けにくく、高精度に漏水位置の検知が可能です。

・漏水音を伴わない微量な漏水
・VP管やポリ管など音の伝播性が低い管の漏水
・深層埋設管、二重配管、循環配管の漏水
・タイル、大理石、コンクリートなど遮音性が高い埋設面の走査


考察
・ガス調査では対応難な埋設面においても効果的です。
・環境への負荷が少ない工法です。
・配管内の滞留水量は十分に吐水を行いドライ状態にします(作業中は断水となります)。

※「低周波法」は(有)ルーテンが独自に開発し運用している技術です。官公庁調査において高評価を受け認可されています。


漏水調査工法-ガス探査

ガス探査工法作業方式
ガス探査(ヘリウム式)は配管内部へ軽量ガスを圧送充填し、配管の漏洩口より噴射されたガスが地上へ浮遊するタイミングを捕捉するものです。

管内の滞留水量はガスと溶解してしまう為、調査に先立ち十分な水抜きを行います。又、ガス浮遊の指向性は一定の広がりを帯びている為、調査環境に留意を要します。

特性
音波を捕捉主体とした調査方式とは異なる為、建設中現場など高騒音環境下において有効な工法です(非防爆仕様)。


考察
・タイルやコンクリート面は、ガスの浮遊を促す為のボーリング作業が事前に必要です(コアドリルによる表層面コア抜き及び、打設棒による穴あけを1〜2mピッチ程度で行います)。
・ボーリング作業に伴う埋設配管への損傷防止のため、事前に管路調査を実施します。
・地下水位より下層の埋設管に対する調査は困難です。



漏水調査工法-地中レーダ法

地中レーダ法
作業方式
レーダ画像をもとに漏水調査を行う技術です。反射表現は通常の埋設物探査とは異質となり、専門技師による解析のもと漏水による反射表現及び二次派生する空洞の確認を行います。


特性
送水管、基地など規模的漏水の調査に有効です。
→南房総広域水道企業団導水管



考察
<管路の保守対策>
過去と現在データとのモニタリングを行うことで、路面下の変状を診断する事が可能となります。




漏水調査工法-貫入試験

簡易貫入試験
作業方式
一連の調査によって求められた漏水位置について、埋設面上から簡易貫入試験を通じて検証を行うものです。官公庁基準における漏水調査業務では「確認調査」と呼称されています


ボーリング(直径約10〜15mm)を行います。穿孔口へ深針棒を貫入し、付着する水量の有無や比色法による遊離残留塩素の確認、土圧の緩みを確認します。


考察
ボーリングに際し近接埋設管への穿孔事故防止の為、事前に付近の埋設状況について確認を要します。








作業フロー

現地下見 打合わせ  
現況把握及び調査方法の検討

・漏水状況
・配管敷設状況
・施設状況
・通行量の把握(安全対策)

現場調査 管路の確認  
探査装置を用いた管路の確認

■地中レーダ法
■電磁誘導法
■音波深照
  

漏水位置の検出
探査機器による漏水箇所の検出

■低周波法(独自工法)
■地中レーダ法
■相関法
■弁栓・路面音聴・電子音聴(一般工法)
■ガス探査(その他工法)


検証
 
穿孔による漏水位置の検証


■貫入試験
■電子音聴
■塩素反応試験

■ファイバースコープ調査

ご報告
図資料作成
現地マーキング
調査測線図、漏水箇所図、作業写真など報告資料





ご不明な点がございましたら些細な事でも結構です、お気軽にお問い合わせ下さい。


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